筑波大学と提携し、労働組合がもたらす意義について研究しています
j.unionでは、筑波大学 働く人への心理支援開発研究センター「T-One ラボ」さまと提携を結び、ご支援をいただいております。
弊社で提供している職場の実態や労働組合組合員の意識調査を実施するうえで、筑波大学の先生方から学術的な視点でご指導やアドバイスをいただき、新たな設問項目を設定や調査結果の分析の際の貴重な視点として取り入れています。
近年は特に労働組合活動と個人の関係性を取り上げ、組合活動が個人のキャリアにどのような影響をもたらすか学術的に明らかにすることによって、労働組合がもたらす意義について検討を重ねています。
組合役員のキャリア発達3部作
具体的には筑波大学と共同で取り組んだ研究として、すでに3つの論文(弊社では組合役員のキャリア発達3部作と言っています)が発表されています。
1つ目は「非専従役員」の方を対象とした論文(「非専従執行役員における本務と組合活動の両立を通した職業的発達プロセス」)です。
この論文では、本業と組合活動の両立を通して、組合役員だからこそ得られた経験が本業にも応用・還元され、また自分自身のキャリア自律の意識が高まるなど、役員の経験が仕事と個人の両方が促進されるプロセスであることが示されました。
この研究論文は、キャリアカウンセリングの学会でも大きく取り上げられ、日本キャリア・カウンセリング学会第25回大会で表彰(優秀賞)もされました。
続く2つ目は「専従役員」を3つ目は「女性役員」を対象に、各階層の組合役員のキャリアに関してインタビュー調査を行い、研究論文として発表しました。
論文自体文字が多く、馴れないとなかなか読みづらいかと思いますが、各論文で示されたのは、平たく言うと「組合役員をやるとこんなメリットがあるよ」ということです。
さいごに
「組合役員のなりてがいない」「探すのが難しい」という言葉をよく聞きます。しかし、組合活動を通じて、職場だけではなく個人にもこうした好影響があるという事実は胸を張ってよいことだと思います。
役員への声がけ際にはもちろん、いま組合活動をしている自分自身に悩んでいる方にも、ぜひご覧になっていただきたいと思います。