「キャリア相談(キャリアカウンセリング)」に対するイメージ
前の記事にも書きましたが、弊社社員に聞いたキャリア相談に対するイメージです。こちらをひとつずつ紐解いていきたいと思います。
「キャリア」って付いているからハードルが高い / カッコよくないといけない気がする
「キャリア」という言葉のイメージはニュース等で知る国家公務員の「キャリア官僚」とか、「キャリア」「ノンキャリ」というワードから、なんとなくハードルが高く感じてしまうのかもしれませんね。
また、「キャリアウーマン」あるいは「バリキャリ(バリバリのキャリアウーマン)」なんて言葉があるので、カッコよくないといけない気がするのかもしれません。
ここで言う「キャリア」とは、「仕事人生」のことで、平たく言うと、就職や出世など一時的な結果を示すものでなく、働くことのプロセスや働くことにまつわる生き方、今まで積み重ねてきた経験のことを指します。これは、働く人誰もが持っているものといえます。
例えば、新入社員の頃は何をしてよいのかわからなかったのに、1年経ち2年目になると、自分がやらなければいけない仕事がわかるようになり、3年目には自分なりに創意工夫をして新たな提案ができるようになっている。
自分の今までをふり返ってみると「案外いろいろ経験して仕事も覚えたなぁ」と思うのではないでしょうか。また、仮に仕事で失敗したとしても、それも経験となりキャリアの一部となっていると感じる人も多いと思います。
そのようなことから、「目標設定などもきちんとできてカッコよくないとキャリア相談を受けられない」ということはありません。逆に、「目標設定をどうやってすればよいのかわからない」「モヤモヤしている」そんな時にキャリア相談を受けるのがおすすめなんです。
キャリアコンサルタントと話をすること(言語化)によって、「自分の強み」や「やるべきこと」が見えてきたり、自分で何かに気付いたり、解決の糸口が見えてくるでしょう。
離(転)職相談でしょ?
会社勤めの方ですと、このイメージを持たれている方が一番多いですよね(苦笑)。キャリア相談というと、早期退職等の対象者のために人事が行ったり、あるいは大手の人材紹介会社が入ってキャリア相談が行われたりするためにそのようなイメージがついてしまっているのかもしれません。
でも、キャリア相談はそれだけではありません。離転職相談も含みますが、それは一部に過ぎず、あくまでも、相談者(働く人)が自分で目の前の課題(モヤモヤ)を解決し、この先のキャリアを描いていく支援をすることです。
キャリア相談は、相談者が現在働いている組織の中で、「自分に求められている役割は何なのか」「いかに自分の強みを発揮していくのか」「自分がやりたいことは何なのか」等の「問い」に向き合い、現組織で自分のやること(使命)を再確認し、職務内容や働き方など自分の大事にしたいこと(価値観)とすり合わせて、その上で相談者本人が、今後の進む道(現組織で頑張るのか、新しい道に進むのか)を自分で決めていくことを支援するのです。
仕事の悩みや働き方に対する相談しかしちゃいけないんでしょう?
キャリア相談というとそのようなイメージを持たれてしまうのも仕方ありません。しかし、本来は「ライフキャリア相談」であるべきだと私たちは考えています。ライフキャリアとは家庭や趣味、友人関係など「人生そのもの」です。
「なぜ?仕事に関係ないでしょう?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、果たしてそうでしょうか?
例えば、育児や介護の役割を担っている方が仕事との両立で疲弊してしまって、体調を崩して仕事にも支障が出たり、あるいは、共働きの夫婦のどちらかに転勤の話が出て悩んでいて注意力が落ちたりということもあります。
家庭と仕事は切り離せません。家庭の悩みを解決することによって、自分の強みを発揮でき、生き生きと働くことができ、生産性も向上し成果もあげられるのではないでしょうか。