労働組合はZ世代とどう向き合うか?2024/6/6組合役員合同学習会レポート in福岡
こんにちは! 働くマナビバです。
先日、福岡にて労働組合役員向けの合同学習会を開催しまして、さまざまな業界から多数ご参加いただきました。
テーマは「Z世代」
Z世代がどのような価値観、職業観を抱き、会社で働くことに何を求め、葛藤しているのかを紐解き、この世代が企業の中で活躍しやすい環境を整えるために、労働組合が果たすことのできる役割について語り合いました。
講師は学習支援塾ビーンズより、塾長の 長澤 啓 さんにお越しいただきました!
こちらの塾は、不登校・勉強嫌いの生徒を主な支援対象とし、学習指導だけでなく、生徒の心のケア、自己分析までを幅広く支援することを特徴としています。
その指導・支援ノウハウを、塾に通う生徒以外に対しても活用できる汎用性のある形で構築したものが「ビーンズメソッド」という理論です。
当日の内容・様子
本学習会では、ビーンズメソッドを土台として、社会人になりたての若手社員とどのような関わり方をすればよいのか、ということを解説してもらいました。
題して、
「20代のココロとホンネ~組合だからできる20代社員への関わりとは~」
ということで、当日の内容や様子をかいつまんでご紹介したいなと思います。
Z世代の苦悩と可能性について解説
冒頭、長澤さんより、「過去最低の出生数」にもかかわらず「過去最多の小中高生自殺数」「過去最多の不登校数」という衝撃的な統計データの紹介がありました。
そういった背景をもとに大人になった現代の若者が、
どのような「ビクビク」を抱えて成長してきたのか。
彼ら・彼女らがどのような自己認識・世界観で物事を捉えているのか。
その認識ゆえに、どのような生きづらさを抱えているのか。
ということを解説いただきました。
この特徴は不登校や自殺を選ぶ若者に限ったものではなく、世代全体で共有されているものであり、一見すると社会とうまく折り合えているように見える若者も同様の困難を抱えている。皆さんの組織にもそんな世代が入ってくるのだ。そう長澤さんは指摘します。
ではZ世代は、繊細で取り扱いの難しい厄介者なのか、と言うと「そうではない」と長澤さんは続けます。適切な向き合い方ができ、安心安全の場を構築できれば、むしろそうでない世代よりも痛み・苦しみを知っている分、他者に優しさをもって接することができる。秘めているポテンシャルが発揮されたときの社会的な効果は計り知れない。そう彼は力強く断言するのです。
Z世代の「本音」を読み解くためのケーススタディ
後半のワークショップでは、Z世代が取りがちなコミュニケーションスタイル、メッセージに込められた「本音」を読み解くためのケーススタディを行いました。長澤さんが実際によく耳にする若者の発言・行動例をもとに、その根っこにある「ホンネ」を推測し、分類するというものです。
「表向きはこういう言動だけど、実はこういう不安が潜んでいるのではないか」「さっきの理論から行くと、こういう意味にも解釈できる」と議論は盛り上がり、長澤さんの回答例と照らして、Z世代の価値観への理解を深めました。
Z世代が参加しようと思うイベントなのか、セルフチェック!
最後に、労働組合の企画するイベントが、Z世代が参加しようと思う条件を満たしているかをセルフチェックする、というワークを行いました。ベース・コミュニティ6条件(詳細は企業秘密!)というもので、この6条件を満たしているかどうかが、Z世代を巻き込める企画になるかどうかを左右するとのことです。各組織、この部分は意識できてるな、この部分が抜けていたな、と、これまで企画してきたイベントの反省点を共有し、来年以降の企画のブラッシュアップの糸口とされているようでした。
受講者の声
受講者の方からは、
といった感想をいただきました。
さいごに
若者の価値観に関心があろうとなかろうと、新しい世代はどんどん組織に入ってきます。そして、遠からず労働組合を率いる主要メンバーになっていきます。また、ビーンズメソッドで語られる、日本社会に蔓延する閉塞感は世代にかかわらず共有されているものだと思います。企業組織の活性化、一体感に課題を感じたり、若手との対話に苦慮されている方にとって、ビーンズメソッドはたくさんのヒントをもたらしてくれると思います。
興味のある方はぜひお問い合わせください!
▼人材育成・教育に関するご相談はこちらから▼
https://j-union.com/-/pands/newenq/main/enquete.php?cd_enq=2016