働く×マナビバ

j.union株式会社がさまざまな組合活動の支援を通じて感じたことや学んだことをまとめ…

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j.union株式会社がさまざまな組合活動の支援を通じて感じたことや学んだことをまとめていく「勉強note」です。これからの時代の働くを支える労働組合を通じて、「働く」ということ、「私自身」のことについて問い直していきます。

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一人一人が「働くわたし」を考えるための勉強noteを始めます

はじめまして、j.unionです。 私たちは、働く人々が「働く」ということを自分たち自身の手で、よいものにしていくための活動、すなわち、労働組合活動の支援を専門にしているおそらく日本で唯一の会社です。   初回投稿は、j.unionってどんな会社?についての自己紹介と、 私たちがこのnote「働く×マナビバ」で何を発信し、みなさんとどのような交流をしていきたいか、お伝えさせてください。 「『働く人』のために働く人」のために働く  ―j.unionとは 私たちj.unionは

    • ミドル・シニアのキャリア自律を向上するには?

      ※過去のコラムの転載です。 ミドル・シニアのキャリアについて考えてみたいと思います。 ミドル・シニアには明確な定義はありませんが、一般的には40~60代を指すようです。この年代の就労人口の構成比率は58.8%と6割近くを占めています(2017年 総務省統計局就業構造基本調査より)。一方で、39歳以下は4割にも満たない状況です。現状の人口動態から考えると、39歳以下が占める割合は下がり、ミドル・シニアの占める割合の上昇は確定的です。 さて、そのミドル・シニアにはいくつもの課

      • 自分のキャリア・アンカーってなんだろう?

        ※過去のコラムの転載です。 キャリア自律を考えていくひとつにキャリア・アンカーがあります。 これは、アメリカの組織心理学者、エドガー・ヘンリー・シャイン博士が提唱したキャリア理論で、キャリア・アンカーを直訳すると【キャリア=人生、アンカー=船の錨(いかり)】を意味します。 キャリアは自分なりの軌跡を描きつつ人生航路を進んでいくことにたとえられますが、まさにこの人生航路において「ここが自分の居場所」と思えるような錨の降ろしどころ、自分の価値観の拠り処を示すのがキャリア・アンカ

        • 各キャリア期の特徴について

          ※過去のコラムの転載です。 働き始めてリタイアする期間は、当然ながら個人によって異なりますが、おおむね40~45年とみていいでしょう。そんな長期間に跨るわけですから、キャリアの状況は当然異なります。 今回は、年齢別にキャリア期を定義し、各キャリア期の特徴を説明したいと思います。 ◆キャリア模索期《18~29歳》 この時期は、年齢からも分かるように社歴や社会人経験が浅く、自己のキャリアを模索している時期です。その模索がうまくいかない場合は、それが離転職をおこすきっかけにも

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        記事

          【No.17】シリーズ連載のおわりにあたって:個別労使交渉・協議力(発言力)こそがホワイトカラー労働組合の核心

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから これまで16回シリーズで綴ってきた「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」は、学ぶに遅すぎること

          【No.17】シリーズ連載のおわりにあたって:個別労使交渉・協議力(発言力)こそがホワイトカラー労働組合の核心

          【インタビューVOL.06】労働組合における「人」との向き合い方を探る~障がい者雇用を通じた取り組み~

          6回目となる今回は、元いなげや労働組合 中央執行書記長で、現在はいなげやグループで働く障がい者の方々へのフォローと職場での定着支援などを行っている株式会社いなげやウィング 管理運営部 兼 事業推進部 部長小林 仁志 氏に労働組合における「人」との向き合い方について伺いました。 ――まずは株式会社いなげやのご紹介をお願いします。 小林氏/株式会社いなげやは首都圏一都三県に130店舗以上を展開する、食品スーパーマーケットチェーンストアです。 私が勤めている株式会社いなげやウィ

          【インタビューVOL.06】労働組合における「人」との向き合い方を探る~障がい者雇用を通じた取り組み~

          社会の混乱が誕生させ、社会の安定が影響力を減滅させたマルクス主義

          このコラムは、元連合副会長・元JCM議長(現顧問)・元電機連合委員長(現名誉顧問)である鈴木勝利顧問が、今の労働組合、組合役員、組合員に対して本当に伝えたいことを書き綴るものです。 産業革命は社会に良いことばかりをもたらしたわけではない。もちろん産業の発展によってそれぞれの国の労働者に仕事を与え、生活を豊かにし、新たな国民経済の礎を築いた。今日の私たちの社会のスタートであった。 しかし、その一方で、産業革命はさまざまな弊害を国民生活にもたらした。この場合の国民生活とは、産業

          社会の混乱が誕生させ、社会の安定が影響力を減滅させたマルクス主義

          セキュアベース(安全基地)

          ※過去のコラムの転載です。 友人に勧められて「LISTEN」という本を読んでいます。 サブタイトルは「知性豊かで創造力がある人になれる」、帯には「話してばかりの人はもったいない『聞くこと』は最高の知性」などと書かれています。 キャリアカウンセラーとして「聞くこと」は一番大事な基本ですので手に取ったわけですが、厚さ約3.5センチの本を開くと見出しだけでもボリューミー!もうこれを読むだけでも読了したような気分になります。(安心してください厚さの割には文字数はそう多くはなく、と

          セキュアベース(安全基地)

          キャリアを身近に考える

          ※過去のコラムの転載です。 「アッサーパパへ 仕事の事で良かったら話を聞いてください!」 アッサーとは私の次男のニックネーム、LINEの送り主は次男の幼馴染、昨年4月に大手家電量販店に就職した社会人一年生です。どうやら何か悩みを抱えているようで、早速、近所の焼き鳥屋で面談の運びとなりました。 開口一番 D君)「聞いてくださいよ!昨年末のボーナスが◎ヶ月しかなかったんすよぉ~」 私)「そうかぁ~、一年目から期待してたんだよなぁ~」 D君)「販売業なんで土日が休めず学生時

          キャリアを身近に考える

          クリティカルシンキングとキャリア自律

          ※過去のコラムの転載です。 先日、「だまされる心の心理学」~思い込みに陥らないためのクリティカル・シンキング~ というセミナーを受講しました。 クリティカル・シンキングとは、批判的思考とも言われていますが、「批判」とは否定の意味ではなく、情報を経験や直感を鵜呑みにせず、客観的思考で多面的・内省的に考えて偏った見方を修正していく思考の技術と態度です。 人は、経験や直感で物事を判断してしまいがちです。例えば、 『〇〇を食べたせいでお腹が痛くなった。』 『凄くあたる手相師にみ

          クリティカルシンキングとキャリア自律

          【No.16】末端管理職位にいる組合役員がリーダーシップ力を発揮している ―職場委員クラスの役員選出を現場に任せてはいけない―

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから 組合役員と管理職へのメール・インタビュー調査からも、個別労使交渉に直面する管理職の記述が明らかとなり、組

          【No.16】末端管理職位にいる組合役員がリーダーシップ力を発揮している ―職場委員クラスの役員選出を現場に任せてはいけない―

          労働組合が政治に取り組んでは困る人々

          このコラムは、元連合副会長・元JCM議長(現顧問)・元電機連合委員長(現名誉顧問)である鈴木勝利顧問が、今の労働組合、組合役員、組合員に対して本当に伝えたいことを書き綴るものです。 日本では労働組合が政治問題に取り組むことに異論も多く、いろいろな意見が交わされているが、資本主義社会の誕生とその後の発展を見ると、労働組合が政治に取り組むのは必然であり、むしろ取り組まなかったとすれば、それこそが労働組合の責任を果たしていないとさえいえるのが歴史が示している。 資本主義社会の誕

          労働組合が政治に取り組んでは困る人々

          キャリア共助と労働組合(後編)

          ※過去のコラムの転載です。 キャリア共助の必然性 前編に続いて、リクルートワークス研究所が報告した「『つながり』のキャリア論」(以降、当論)の内容を交えながら、キャリア共助と労働組合について述べることといたします。 前編で記載したように日本の労働者は自己決定感が低調な傾向にあります。このことは、自助を行うための土壌が乏しい状況だと言えます。では、国からの公助はどのような状況でしょうか?少子高齢化による人口減少が進む日本では、公的財源を期待することが難しいでしょう。また、

          キャリア共助と労働組合(後編)

          キャリア共助と労働組合(前編)

          ※過去のコラムの転載です。 キャリアを自分で決める割合が半分に満たない日本人 リクルートワークス研究所が報告した「『つながり』のキャリア論」(以降、当論)では、キャリアを自立・自律するにはキャリア共助が重要だと述べています。以降は当論の内容を交えながら、キャリア共助と労働組合について前・後編と内容を分けて述べることといたします。 先ずは調査結果に基づいて、キャリアを取り巻く現状を説明いたします。「5か国リレーション調査」(以降、調査①)では、他の4ヶ国(アメリカ、中国、

          キャリア共助と労働組合(前編)

          キャリアコンサルタントが果たすべき役割と課題

          ※過去のコラムの転載です。 私は、キャリアコンサルタントの国家資格を取得していますが、キャリアについての学びを続けていく中で、キャリアコンサルタントの役割って大事だなという想いを強くするのと同時に課題も感じるようになってきましたので、今回はそのことについて書いてみようと思います。 まず、キャリアコンサルタントが果たすべき役割は、身近なところで言うと、「相談者が自分らしい生き方・働き方を選択できるように支援すること」。そして、社会的には、「キャリアコンサルタントの認知度を上

          キャリアコンサルタントが果たすべき役割と課題

          【No.15】個別的労使関係に踏み込んでこそ労働組合の目的が達成される

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから 西尾(2023)は、大正元年(1912年)の友愛会創立時の綱領に言及し、労働組合の目的は「労働者の地位改

          【No.15】個別的労使関係に踏み込んでこそ労働組合の目的が達成される