働く×マナビバ

j.union株式会社がさまざまな組合活動の支援を通じて感じたことや学んだことをまとめ…

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j.union株式会社がさまざまな組合活動の支援を通じて感じたことや学んだことをまとめていく「勉強note」です。これからの時代の働くを支える労働組合を通じて、「働く」ということ、「私自身」のことについて問い直していきます。

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一人一人が「働くわたし」を考えるための勉強noteを始めます

はじめまして、j.unionです。 私たちは、働く人々が「働く」ということを自分たち自身の手で、よいものにしていくための活動、すなわち、労働組合活動の支援を専門にしているおそらく日本で唯一の会社です。 初回投稿は、j.unionってどんな会社?についての自己紹介と、 私たちがこのnote「働く×マナビバ」で何を発信し、みなさんとどのような交流をしていきたいか、お伝えさせてください。 「『働く人』のために働く人」のために働く  ―j.unionとは 私たちj.unionは

    • キャリアを身近に考える

      ※過去のコラムの転載です。 「アッサーパパへ 仕事の事で良かったら話を聞いてください!」 アッサーとは私の次男のニックネーム、LINEの送り主は次男の幼馴染、昨年4月に大手家電量販店に就職した社会人一年生です。どうやら何か悩みを抱えているようで、早速、近所の焼き鳥屋で面談の運びとなりました。 開口一番 D君)「聞いてくださいよ!昨年末のボーナスが◎ヶ月しかなかったんすよぉ~」 私)「そうかぁ~、一年目から期待してたんだよなぁ~」 D君)「販売業なんで土日が休めず学生時

      • クリティカルシンキングとキャリア自律

        ※過去のコラムの転載です。 先日、「だまされる心の心理学」~思い込みに陥らないためのクリティカル・シンキング~ というセミナーを受講しました。 クリティカル・シンキングとは、批判的思考とも言われていますが、「批判」とは否定の意味ではなく、情報を経験や直感を鵜呑みにせず、客観的思考で多面的・内省的に考えて偏った見方を修正していく思考の技術と態度です。 人は、経験や直感で物事を判断してしまいがちです。例えば、 『〇〇を食べたせいでお腹が痛くなった。』 『凄くあたる手相師にみ

        • 【No.16】末端管理職位にいる組合役員がリーダーシップ力を発揮している ―職場委員クラスの役員選出を現場に任せてはいけない―

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから 組合役員と管理職へのメール・インタビュー調査からも、個別労使交渉に直面する管理職の記述が明らかとなり、組

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        記事

          労働組合が政治に取り組んでは困る人々

          このコラムは、元連合副会長・元JCM議長(現顧問)・元電機連合委員長(現名誉顧問)である鈴木勝利顧問が、今の労働組合、組合役員、組合員に対して本当に伝えたいことを書き綴るものです。 日本では労働組合が政治問題に取り組むことに異論も多く、いろいろな意見が交わされているが、資本主義社会の誕生とその後の発展を見ると、労働組合が政治に取り組むのは必然であり、むしろ取り組まなかったとすれば、それこそが労働組合の責任を果たしていないとさえいえるのが歴史が示している。 資本主義社会の誕

          労働組合が政治に取り組んでは困る人々

          キャリア共助と労働組合(後編)

          ※過去のコラムの転載です。 キャリア共助の必然性 前編に続いて、リクルートワークス研究所が報告した「『つながり』のキャリア論」(以降、当論)の内容を交えながら、キャリア共助と労働組合について述べることといたします。 前編で記載したように日本の労働者は自己決定感が低調な傾向にあります。このことは、自助を行うための土壌が乏しい状況だと言えます。では、国からの公助はどのような状況でしょうか?少子高齢化による人口減少が進む日本では、公的財源を期待することが難しいでしょう。また、

          キャリア共助と労働組合(後編)

          キャリア共助と労働組合(前編)

          ※過去のコラムの転載です。 キャリアを自分で決める割合が半分に満たない日本人 リクルートワークス研究所が報告した「『つながり』のキャリア論」(以降、当論)では、キャリアを自立・自律するにはキャリア共助が重要だと述べています。以降は当論の内容を交えながら、キャリア共助と労働組合について前・後編と内容を分けて述べることといたします。 先ずは調査結果に基づいて、キャリアを取り巻く現状を説明いたします。「5か国リレーション調査」(以降、調査①)では、他の4ヶ国(アメリカ、中国、

          キャリア共助と労働組合(前編)

          キャリアコンサルタントが果たすべき役割と課題

          ※過去のコラムの転載です。 私は、キャリアコンサルタントの国家資格を取得していますが、キャリアについての学びを続けていく中で、キャリアコンサルタントの役割って大事だなという想いを強くするのと同時に課題も感じるようになってきましたので、今回はそのことについて書いてみようと思います。 まず、キャリアコンサルタントが果たすべき役割は、身近なところで言うと、「相談者が自分らしい生き方・働き方を選択できるように支援すること」。そして、社会的には、「キャリアコンサルタントの認知度を上

          キャリアコンサルタントが果たすべき役割と課題

          【No.15】個別的労使関係に踏み込んでこそ労働組合の目的が達成される

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから 西尾(2023)は、大正元年(1912年)の友愛会創立時の綱領に言及し、労働組合の目的は「労働者の地位改

          【No.15】個別的労使関係に踏み込んでこそ労働組合の目的が達成される

          籠の鳥より監獄よりも、寄宿ずまいはなお辛い~労働組合はこうして生まれた~

          このコラムは、元連合副会長・元JCM議長(現顧問)・元電機連合委員長(現名誉顧問)である鈴木勝利顧問が、今の労働組合、組合役員、組合員に対して本当に伝えたいことを書き綴るものです。 世は20年ぶりの新紙幣の発行にお祭り騒ぎさながらの様相を呈している。中でも「新10000円札」のデザインとなった渋沢栄一氏をめぐる話題が大きかったようだ。 氏の経歴は実に多彩だ。江戸時代末期に農民から武士に抜擢、明治時代には大蔵官僚となり、退官後に実業界に入る。そして、第一国立銀行(現・みずほ

          籠の鳥より監獄よりも、寄宿ずまいはなお辛い~労働組合はこうして生まれた~

          正解のない時代だからこそ、本質行動学

          私たちの働くこと、暮らすことの周りで、今まで通りのやり方では通用しないことがたくさん起こっています。 絶対的な正解がなく、「VUCA(Volatility変動性/Uncertainty不確実性/Complexity複雑性/Ambiguity曖昧性)の時代」なんて言い方もされています。 国家・自治体・町内会・企業・職場などを統治・運営するリーダーのやり方にも、学校の試験の6+4=?のようなたった1つの正解がある訳ではないことばかりです。 リーダーは、今の状況下で10=?+?に

          正解のない時代だからこそ、本質行動学

          キャリア自律と終身知創

          ※過去のコラムの転載です。 先日、ご縁があって参加した出版記念パネルディスカッションの感想を共有します。 本のタイトルは「終身知創の時代」 副題「終身雇用から終身知創へ ~常に学び続ける新しい生き方~」 (多摩大学出版会)著者;名久井康宏氏/上野正之氏 両著者は、それぞれの会社に勤務しながら自社の人材育成・組織開発に携わり、その成果を書籍にまとめ出版されました。 最近あまり使われない「終身雇用」という言葉に対して「終身知創」と表現し、常に学び続けることが新たな生き方に

          キャリア自律と終身知創

          組合員と組合役員の学びなおし

          ※過去のコラムの転載です。 「キャリア自律」を目的とした学びなおしが必要である、という前提でお話しを進めます。労働組合はどのように「キャリア自律」を意味付け、「学びなおし」を進めていけばよいのでしょうか。 キャリア自律の一般的定義は、「働く個人が自らのワーク&ライフキャリアについて主体的に考え、自ら責任を持ち、学習や育成、目標設定と管理に取り組んでいる状態」。まさに、労働組合が目指す「働くことを通じた組合員の幸せの実感」に直結する言葉です。 一方で、現実の働く現場では、

          組合員と組合役員の学びなおし

          労働組合はZ世代とどう向き合うか?2024/6/6組合役員合同学習会レポート in福岡

          こんにちは! 働くマナビバです。 先日、福岡にて労働組合役員向けの合同学習会を開催しまして、さまざまな業界から多数ご参加いただきました。 テーマは「Z世代」Z世代がどのような価値観、職業観を抱き、会社で働くことに何を求め、葛藤しているのかを紐解き、この世代が企業の中で活躍しやすい環境を整えるために、労働組合が果たすことのできる役割について語り合いました。 講師は学習支援塾ビーンズより、塾長の 長澤 啓 さんにお越しいただきました! こちらの塾は、不登校・勉強嫌いの生徒を

          労働組合はZ世代とどう向き合うか?2024/6/6組合役員合同学習会レポート in福岡

          労働組合によるミドル・シニア世代のキャリアアップとは

          ※過去のコラムの転載です。 ◆ミドル・シニア世代の課題 ミドル・シニアには明確な定義はありませんが、一般的には40~60代を指すようです。 この年代の就労人口の構成比率は58.8%と6割近くを占めています(2017年 総務省統計局就業構造基本調査より)。 一方で、39歳以下は4割にも満たない状況です。現状の人口動態から考えると、39歳以下が占める割合は下がり、ミドル・シニアの占める割合の上昇は確定的です。 さて、そのミドル・シニアにはいくつもの課題が挙がっています。 管

          労働組合によるミドル・シニア世代のキャリアアップとは

          【No.14】職場の自主管理力が高い組織(自律的職場集団)は成果をもたらす

          j.union社の“WEBメディア―勉強note「働く×マナビバ」”開設にあたり、これから趣を新たにして、私の遺書として上梓した西尾力(2023)『「我々は」から「私は」の時代へ―個別的労使関係での分権的組合活動が生み出す新たな労使関係』日本評論社の内容紹介を兼ねて、シリーズにて「個別的労使関係での分権的組合活動の理論と手法」を綴っていきます。 ※前回の記事はこちらから これまで本稿で紹介してきたA労働組合での調査研究では、組合員アンケート調査の設問から、カテゴリーごとに合

          【No.14】職場の自主管理力が高い組織(自律的職場集団)は成果をもたらす